着物文化の日本だからこそ発達した根付けという装飾品

おはようございます!ぽよです!
今日は【根付】について書きます。

根付は日本独自の美術品

根付けとは、江戸時代に発達した装飾品で、巾着や煙草入れなどをポケットのない着物で携帯する際に、それを結わえる紐の先に滑り止めとして付けられていた彫刻です。
これら巾着や煙草入れのほかに、印籠、矢立、火打ち袋、硝煙入れなどの小道具全般を、江戸時代には「提げ物」と呼んでいましたが、
これらはその名が示すように腰に提げて携帯されていました。
根付けは、そうやって携帯する提げ物をおしゃれに見せるために発達した日本独自の美術品です。

根付を腰に提げて携帯

根付を腰に提げて携帯

根付の語源

「根付け」という言葉の語源にはいろいろな説がありますが、最初にこの言葉が文献に登場したのは、1671年の『寶藏』と言われています。
提げ物の「根もと」に結び「付ける」装飾品ということで、「根付け」という名前になったのだろうと推測されます。

発展の歴史

初期の根付けが形作られたのは17世紀の初期と考えられていますが、それが大きく発達したのは、化政文化の華やかな文化・文政期(1804年~1830年)です。
さまざまな地域でさまざまな職人により材質、技法、意匠が工夫され、江戸、京都、大阪、奈良、丹波、伊勢、名古屋、飛騨など地域ごとに独特な特徴を持つ根付けが作られました。
根付けの流行は、着物から洋服の時代へと転換する江戸時代の末期まで続いたと言われています。
和服には洋服のようにポケットがありませんから、日本ならではの美術品と言えるでしょう。

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海外でも美術品として高い評価

日本の根付けは、いまや海外でも「Netsuke」として知られ、日本の伝統美術として認識されています。
日本と同じく洋服の文化がなかった東南アジアのいくつかの地域でも、根付けと同じような機能を果たす民芸品はありましたが、それらは根付けに比べると非常に簡素なものです。
政治的にも経済的にも安定していた江戸時代の日本だからこそ、単なる実用品としてだけでなく、機知と趣向を凝らした美術品として発達したのでしょう。
当時の根付けは、ボストン美術館や大英博物館といった有名博物館にも展示され、海外の人たちからも高い評価を得ています。

小さいものとミニカーの共通点に着目して根付について調べてみました。

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それでは今日もAMAZING!!!

ぽよ

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